お墓の豆知識
行年とは
行年(ぎょうねん)と享年(きょうねん)【天から享(う)けた年数という意味があり、この世に存在した年数です。】は同じ意味で、娑婆で修行した年数の意味があるようです。享年を数え年ではなく満年齢で表し「享年68(歳)」と表すことが一般的になってきています。
本来は数え年の年齢で表すもので、満年齢を使用することは厳密には誤りのようです。現代の日本での実生活の中で、数え年を使う機会が少なくなって、享年に満年齢を用いることが一般的になりつつあるようです。数え年は元日を基準として、新暦の導入以前には、暦法により元日が新暦とは異なるために、数え年の数え方には注意が必要のようです。
また、享年に年齢を数える単位である「歳」を付けることも本来は誤用ですが、満年齢を用いるのと同様に享年に「歳」を付ける表記も一般的になってきているようで、広辞苑でも九十歳と記載されているようです。数え年でなければ誤り! 歳を付けるのは誤り! とは言い切れなくなってきています。
仏教では、宗旨によっては、享年の数え方を数え年に限定している場合もあるようです。宗旨によっては、生存した年数の少ない幼少時に亡くなられた方には、享年を用いない場合もございます。これは夭折した者は天寿として、天から授かった寿命を全うすることができなかったということを避けるためのようです。
満年齢を用いた享年(行年)では、1歳に満たない場合は、『享年(行年)○○ヶ月』ではなく、『享年(行年)当歳』、『享年(行年)1歳』と繰り上げて表記することもあります。
お寺によって、それぞれの解釈の仕方があるので、一概にどれが正しいとは言い切れません。お世話になるお寺(ご住職)に聞いてみるのが最善の方法のようです。
仏教での年齢は、数え年齢ですが、近頃では、満年齢で行なう事も多くなってきました。数え年とは、生れた時点を1歳と数え、その後正月を迎えるたびに1つ年を加える数え方です。
仏教では、母親のおなかの中での1年も「いのち」として数えますので、数え年を用いるようです。生まれたときは0才ではなく1才で、次の正月が来るたびに年を加算します。数え方は、満年齢に誕生日前なら2才、後なら1才を足します。「才」は、「歳」と発音が同じですが、もともと「才」に「とし」の意味はないようで、年齢の『歳』を略して代用しているようです。