お墓の豆知識
戒名を刻む順番
古いご先祖から刻んでいきます。刻む場所は右側から刻みます。夫婦単位で刻みます。男性が右側に来て女性は男性の左。子供さんを亡くした場合は、亡くなった夫婦の次に刻みますので、ご夫婦がご健在の場合は、2行空けて3行目に子供さんの戒名を刻みます。
例:1.夫 2.母 3.子供の順で刻みます
※亡くなった順に刻む場合もありますが、通常は夫婦単位で、古いご先祖様から刻んでいきます。
※刻む順番は寺院ごとに違うこともあります。詳しくはお世話になっているお寺(檀那寺)のご住職にお聞き下さい。
戒名をいただく
戒名は個人の枕経から納棺までの間に、僧侶につけてもらうのが普通です。ところで、この戒名は、もともとは戒律を受けられたことによって与えられる仏弟子としての名前の意味で、厳密には天台宗や真言宗などの信徒につけられるものです。参考までに書けば、戒律のない浄土真宗では法名、日蓮宗では、法号と呼んでいます。
男性の場合は法名の下に大居士(だいこじ)、居士(こじ)、禅定門(ぜんじょうもん)、信男(しんなん)、信士(しんじ)、女性の場合は大姉(だいし)、禅定尼(ぜんじょうに)、信尼(しんに)、信女(しん にょ)、子供には童子(どうじ)、禅童子(ぜんどうじ)、孩児(がいじ)、童女(どうにょ)、孩女(がいにょ)などの位号をつけ、とくに高貴な身分の人には院、院殿 (いんでん)、寺殿(じでん)などをつけた。
院号の初出は足利尊氏(あしかがたかうじ)の等持院(とうじいん)とされる。浄土真宗の場合は、二字の法名に「釈(しゃく)」の一字を冠して死後の名とするなど各宗派にそれぞれの伝承がある。
戒名の位
戒名は本来2字です。現在一般的に戒名といわれているのは、本来の戒名の他に、仏弟子としての位階や性別を表わす「院号」や「道号」、そして「位号」を総称したものがふくまれています。
戒名には位がありますが、これは本来、故人の生前の信仰の深さや地域社会やお寺への貢献度によって決まります。もちろん仏教の教義上には戒名の位はありませんし、位の高い戒名を授かったからといって、故人の冥福が約束されるというものではありません。壇那寺の僧侶と話し合い、故人の人柄が偲ばれるような戒名をつけることが最も重要なことです。
院号
もともと、寺院を寄進した貴族や皇族に授けられた戒名です。
また「院号」に準ずるものとして、「寺号」、「軒号」、「斎号」、「庵号」などがあります。
寺号
寺の建立者やこれに準ずるものに付けられる戒名です。
軒号
屋号、雅号の類がよく付けられる戒名です。
斎号
部屋、転じて書斎、居間の意味で、多くの医者や芸術家に与えられる戒名です。
庵号
大寺に属した建物、草庵、茶室の意味です。
この他にも、「房」「舎」「堂」「園」などがあり、いずれも場所や空間、または処を表わして院号に次ぐものと考えられてきました戒名です。
位号
現在は、「戒名」や「法名」の末尾に尊称として付けるのが一般的です。
昔は身分によって付けられていましたが、現在では、その人の信仰の深さや社会的貢献度によって選ばれています。
戒名を刻む場所
- 竿石
- 法名碑
※立型墓石の場合は、右側の面から刻みます。刻む場所がなくなったら左側の面に刻みます。
※
横型墓石の場合は、裏側に刻みます。
刻む文字
男性の場合
- 大居士(だいこじ)
- 居士(こじ)
- 信士(しんじ)
- 禅定門(ぜんじょうもん)
- 信男(しんなん)
- 信士(しんじ)
女性の場合
- 大姉(だいし)
- 信女(しんにょ)
- 禅定尼(ぜんじょうに)
- 信尼(しんに)
子供 男の子(15歳くらいまで)
- 童子(どうじ)
- 禅童子(ぜんどうじ)
- 大童子(だいどうじ)
子供 女の子(15歳くらいまで)
- 童女(どうにょ)
- 禅童女(ぜんどうにょ)
- 大童女(だいどうにょ)
子供 男の子(5歳以下)
- 孩児(がいじ)
- 幼児(ようじ)
- 嬰児(えいじ)
子供 女の子(5歳以下)
- 孩女(がいにょ)
- 幼女(ようにょ)
- 嬰女(えいにょ)
例
○○院○○○○居士 平成○○年○○月○○日
- お寺からいただいた戒名
- 亡くなった年月日
- 才
※数え年を刻むので、80才の場合は、81才と刻みます。(数えで2才多くなる場合もあるようです)
詳しくは、 檀那寺のご住職にお尋ねください。