お墓の豆知識
墓石の建てる順番
向かって右奥が上座です。この位置が供養塔の建つ位置になります。【2】【3】の順に、仏壇の位牌でお祀りした古い代から並べて、【4】~【7】は未来の子・孫のお墓として、スペースという考え方で空けておきます。(この未来地は、石塔が1基しか建たなくても設計段階から用意します)。
この未来地は、お墓を守る人間が次の代の者に移ろうと、1基ぶんは未来地として空けておかなければなりません。たとえば、この図から3代過ぎたAさん夫妻が亡くなったとします。A三夫妻は【7】の位置に自分の未来地を確保していました。
しかし、Aさん夫妻の子供は、この【7】の位置にお墓を建ててはいけません。お墓は【6】の位置に建てるのが正しく、【6】→【5】→【4】→【3】→【2】と順送りで、墓をずらしていきます。なので、【2】のお墓を古い墓石の隠居墓にお墓の竿石を移して飾り、その魂は供養塔に移ってもらいます。
そうして、【7】の位置は、今度は、次のお墓を守る代、Aさんの子供の未来地となるわけです。1代ずつ順にずらさなければならないという決まりはありません。誰もが記憶にないご先祖さまは、数代まとめてずらしてもかまいません。これは、あくまで墓地のスペースと関係してくる問題です。
下座である【8】の位置には逆縁墓(お地蔵さん)がきます。ここにまず幼児霊供養墓を建て、同じく右まわりに、逆縁者の石塔を並べます。墓石の向きは囲炉裏(いろり)を囲むように、お墓の中心を見るようにします。参入口側には、お墓設けません。
また、墓地のスペースが広い場合は、左右に未来地を取っておいてもかまいません。たくさん墓石を並べれば立派というわけではありません。理想は、5・6代で墓石の数は8基ぐらいのスペースがあれば十分ではないでしょうか。墓石それぞれの間隔は、最低7.5センチで、できれば15センチは空けてください。手を入れてお掃除が出来るよう確保のためです。
現在はこのような広大な面積の墓所を取れないので、ご先祖様の供養塔、父母・子孫の入るお墓(幼児霊がいる場合はお地蔵様)を建てられれば理想です。