季節あれこれ
ぼたもちとおはぎの違いについて
お彼岸は、春分と秋分を中日とした前後3日の7日間とされています。その間のお供えの食として昔から食べられているのが【おはぎとぼたもち】です。「おはぎとぼたもち」の由来は季節の花にちなんでいるそうです。
ぼたもちは春に咲く牡丹(ぼたん)の花にちなみ牡丹餅(ぼたもち)と呼ばれ、秋は萩(はぎ)の花からお萩(おはぎ)と呼ばれています。
春秋ともにおはぎで統一しているところもありますが、地域性により【おはぎ】と【ぼたもち】を分けているところもあります。例えば、粒あんを【おはぎ】、こしあんを【ぼたもち】と呼ぶところがあり、それはあんこに使用される小豆の収穫時期によるそうです。小豆は種まきが4月~6月、収穫が9月~11月となります。秋のお彼岸時期は収穫したばかりの小豆で作ることから小豆は皮までやわらく食べられるため粒あんとして使用し、春まで保存した小豆は皮が固くなってしまうため、皮を取り除くためこしあんとして使用します。
また、お彼岸にお供えする由来の一つに小豆の赤い色には魔除けの効果があると古くから信じられ邪気を払う食べ物としてご先祖様にお供えされてきたそうです。そして、「もち米とあんこ」を「合わせる」という言葉にかけて、ご先祖様の心と自分たちの心を「合わせる」といった話もあるそうです。